2013年11月26日火曜日

Quad Fish インプレッション



先日、Quad Fish 6'0" をオーダー頂きました北海道のT様からインプレッションが届きましたので紹介させて頂きます。

無事地元に戻り、落ち着きましたので板の感想と一点質問です。
昨日、やっといい波にあたり、
今回けずってもらった板の感じを確認できました。
 
まずテイクオフのなんともいえないヌルッと感がたまらなくいいですね。
これまであった最後のひっかかりがなくて最高でした。

また、クアッド特有の速さはもとより、
あの独特なロッカーがきわどいセクションで当て込んでも刺さらず
抜けてくれ、メイク率が格段に上がりました!
また鋭角なレールが板の幅の広さを感じさせない
反応のいい仕上がりでこれまで乗ってきた板の中でもナンバー1の出来だと感じました!!
 
ただ一点残念なのが、トップスピードでカットバックをした際に
フィンが鳴いてしまいます。
今回は胸肩くらいでしたが、オーバーヘッドになってくると
ボトムターンでも鳴くのではないかと気になります。
どうにかならないものでしょうか?

T様、インプレッションありがとうございます。


そして、フィンの鳴きについてここで少し解説?させていただきます。

まず、ウッドフィンの特性として"柔らかい"ということがあり、
上手く水からの力を逃がしたり吸収したり出来ている範囲ではいいのですが、
やはりスピードが上がり、フィンが受ける力が大きくなってくると
フィンが振動し共振状態になり、フィンから音が鳴ってしまいます。
フィンは直進状態でもフィンのフォイル等から常に横からの力を受けていますので、
ターン時だけではなく、常にフィンが鳴く可能性は出てきます。
フィン鳴きはフィンのセッティングから発生するという考え方もあるようですが、
セッティングの問題ではなく、単純にフィン単体の振動によるものだと僕は考えています。

一応学生時代の研究室が振動等の機械力学を専門にしていましたので、
フィンの振動や固有振動数についての実験を少ししていたことがあります。
フィンが柔らかい(しなりやすい)と固有振動数が低く、共振状態になりやすくなります。

これを防ぐにはフィンを固くしてしまうのが一番簡単な方法となります。
ただ、ウッドフィンを固くしてしまいますとわざわざ柔らかいウッドフィンにしている意味が薄れてきれしまいますので、難しいところでもあります。。。
柔らかいですが、もちろんある程度の強度は持たせて製作しておりますので、
通常使用の範囲ではフィンが鳴いてもまず折れることはないかと思います。

ですが、出来る限りウッドフィンを固くして欲しい等のご希望がありましたら、
ボランクロスでラミネートしたり、色々対応可能ですので
オーダーの際にお問い合わせ下さいませ。

現在のコンペシーン等でグラスフィンが主流であることからも分かるように、
機動性能の面では圧倒的にウッドフィンは劣りますが、

ウッドフィンにはウッドフィンにしかない良さもありますので、
その辺りをご理解頂いたうえで、オーダー頂けますと幸いです。


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